
こんにちは、西新宿セルフライフ内科クリニック院長の橋本将吉(ハシモトマサヨシ)です。 ご両親の血圧の話を聞いて、こんな不安を感じたことはありませんか?
「親が高血圧症だから、自分もいずれ同じようになるのでは」
「遺伝的な体質なら、対策をしても意味がないのではないか」
「一度高血圧症になったら、もう治らないのではないかと不安になる」
家族に高血圧症の方がいると、自分自身の将来についても漠然とした不安を抱えてしまうことは少なくありません。
しかし、遺伝的な要因があるからといって、必ず高血圧症になると決まっているわけではなく、また一度指摘されたとしても「治らない」と諦める必要があるとも限りません。
今回は、高血圧症と遺伝の関係、そして「治らない」というイメージにとらわれずにできる対策について、まだ発症前後の若い世代の方にも分かりやすく解説します。
遺伝だからと、高血圧症の対策を諦めていませんか?
「親が高血圧症だから、自分も将来なるのは仕方ない」と思い込み、対策を後回しにしてしまう方は少なくありません。「どうせ治らないなら」と、対策そのものに意味を感じられなくなってしまうケースもあります。
しかし、遺伝的な要因は、高血圧症になるかどうかを決める複数の要素のひとつに過ぎません。「治らない」と決めつけて何もしないのと、早めに対策をしておくのとでは、将来の状態は大きく変わってくる可能性があります。
まずは、ご自身の状況に、当てはまるものがないかチェックしてみましょう。
▢ 両親や兄弟に高血圧症の方がいる
▢ 「遺伝だから対策をしても仕方ない」と感じている
▢ 健康診断で血圧の数値がやや高めと指摘されたことがある
▢ 塩分の多い食事や運動不足の生活が続いている
これらに心当たりがある方は、遺伝的な要因と生活習慣の両方から、高血圧症のリスクを見直すタイミングかもしれません。
なぜ高血圧症には遺伝が関係するのか
そもそも高血圧症とは、血管の中を流れる血液の圧力が慢性的に高い状態が続くことを指します。
高血圧症の発症には、遺伝的な要因と、生活習慣による要因の両方が関わっていると考えられています。
原因①:血管や自律神経の働きに関わる遺伝的な体質
血圧をコントロールする血管の弾力性や、自律神経の働き方には、遺伝的な体質が影響することが分かっています。親が高血圧症の場合、こうした体質を受け継ぐ可能性はありますが、それだけで高血圧症になると決まっているわけではありません。
原因②:塩分の感受性という遺伝的な傾向
同じ量の塩分を摂取しても、血圧が上がりやすい体質と、上がりにくい体質があります。この塩分への感受性にも遺伝的な傾向が関わっていると言われています。
原因③:生活習慣という後天的な要因
遺伝的な体質があったとしても、塩分の摂りすぎや運動不足、ストレスといった生活習慣が重ならなければ、高血圧症として表面化しないケースもあります。逆に、遺伝的な要因が少なくても、生活習慣の乱れが続けば高血圧症のリスクは高まります。
「治らない」と諦める前に知っておきたいこと
高血圧症は一度指摘されると、もう治らないというイメージを持たれがちです。
たしかに、高血圧症は多くの場合、長期的な付き合いが必要になる病気ではありますが、「治らないから何をしても無駄」というわけではありません。
早期に対策を始めることで、血圧の数値を良好な状態でコントロールできる可能性は十分にあります。遺伝的な要因を変えることはできなくても、生活習慣という後天的な要因への対策は、今日から始めることができます。
放置してしまうと、血管への負担が積み重なり、将来的に脳卒中や心筋梗塞といった重篤な病気につながるリスクが高まる可能性がありますが、早めの対策によってそのリスクを抑えられる可能性も十分にあります。
今日からできる、遺伝的な体質を踏まえた対策
遺伝的な要因があるからこそ、生活習慣による対策がより重要になります。
対策① 塩分の摂取量を意識する
高血圧の方では、食塩摂取量を1日6g未満にすることが推奨されています。ラーメンのスープを残す、加工食品や漬物を摂りすぎない、調味料を「かける」より「つける」など、小さな工夫から始めてみましょう。
対策② 適度な運動習慣を取り入れる
血管の弾力性を保つためには、適度な運動が対策として有効だと考えられています。特別な運動でなくても、日常的に体を動かす習慣を意識してみましょう。
対策③ 早めに血圧を測る習慣をつける
「まだ若いから大丈夫」と思わず、定期的に血圧を測る対策を取り入れることで、高血圧症の兆候に早く気づくことができます。遺伝的なリスクがある方ほど、この対策の価値は高くなります。
最後に
「親が高血圧症だから、自分もいずれ」という不安は、決して珍しいものではありません。
しかし、遺伝的な要因はあくまでリスクのひとつであり、それだけで将来が決まるわけでも、「治らない」と諦める必要があるわけでもありません。「遺伝だから治らない」という思い込みを手放すことが、対策を始める最初の一歩になります。
早めに対策を始め、必要であれば専門的な相談をすることが、将来の健康を守る一歩になります。
「親が高血圧症で、自分も将来が心配」「まだ症状はないけれど、今のうちに対策をしておきたい」という方は、一度ご自身の体の状態を確認してみませんか。
西新宿セルフライフ内科クリニックは、「すべての世代が安心して生活できる人生」の実現を目指し、日常に寄り添う医療を提供しています。
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