
こんにちは、西新宿セルフライフ内科クリニック院長の橋本将吉(ハシモトマサヨシ)です。
毎日の慌ただしい生活の中で、朝時間がなくて朝食を抜いていませんか?
あるいは、昼食の時間が遅くなったり早くなったりと、食事の時間が日によってバラバラになってしまう方も多いのではないでしょうか。
忙しい日々を送っていると、食事の内容には気を配っていても、食べる「時間帯」や「リズム」にまで意識を向けるのは難しいかもしれません。しかし実は、朝食を抜く「欠食」や、食事の時間がずれる「時間差食事」こそが、血糖値に大きな影響を与え、血糖値スパイクやインスリンの働き低下を招く原因となることが分かっています。
今回は、欠食や時間差食事がなぜ血糖値を乱してしまうのか、そのメカニズムと正常値を保つための工夫を詳しく解説していきます。ぜひ最後までご覧ください!
血糖値の正常値とは?食事のリズムとの関係
まずは、血糖値の正常値とはどのような数値を指すのか、基本的なところを確認しておきましょう。
血糖値は、空腹時の数値、そして食後の数値、それぞれに正常値の目安が定められています。
健康な状態であれば、食事から摂った糖質は、インスリンというホルモンの働きによって速やかに細胞に取り込まれ、血糖値を下げる仕組みが働くことで、正常値の範囲内に落ち着きます。
この血糖値のコントロールは、毎回の食事が規則正しいリズムで行われることを前提に成り立っています。私たちの身体は、朝・昼・晩と一定の間隔で食事を摂ることで、インスリンの分泌やその働きが安定しやすくなるようにできています。
反対に、食事の間隔が大きく空いたり、逆に不規則になったりすると、この血糖値を正常値に保つための仕組みが乱れやすくなり、血糖値スパイクが起こりやすい状態になってしまいます。
欠食が血糖値スパイクを引き起こす仕組み
では次に、朝食を抜く「欠食」が、なぜ血糖値に影響するのかを見ていきましょう。
朝食を抜いて空腹の時間が長く続くと、身体はエネルギー不足の状態になります。
そして、次の食事である昼食を摂ったとき、空腹の時間が長かった反動から、血糖値が急激に上昇しやすくなります。
この、食後に血糖値が急上昇し、その後急降下する現象を「血糖値スパイク」と呼びます。
通常、朝食を規則正しく摂っている場合、朝食によって血糖値がゆるやかに上昇し、その刺激によって、次の食事である昼食後の血糖値上昇が緩やかになるという効果があることが分かっています。
しかし、朝食を欠食してしまうと、この効果が得られず、昼食後の血糖値スパイクがより大きくなってしまうのです。血糖値を下げる力が正常値の範囲内で働くためには、こうした食事のリズムが欠かせません。
さらに、空腹の時間が長くなると、身体は次の食事に備えて栄養を溜め込もうとする働きが強まります。
これにより、同じ量の食事を摂っても、欠食をした日はしていない日に比べて、血糖値がより上昇しやすい状態になってしまいます。
血糖値スパイクが繰り返されると、血管の内側が傷つき、血糖値を下げる力そのものが弱まっていくことも分かっています。この状態が続くと、正常値に戻るまでの時間も徐々に長くなっていきます。
時間差食事が血糖値を乱す仕組み
続いて、食事の時間帯が日によって大きくずれる「時間差食事」について見ていきましょう。
私たちの身体には、血糖値を下げるインスリンの働きが、時間帯によって変化する仕組みが備わっています。朝から日中にかけては、血糖値を下げる働きが活発になり、血糖値を正常値に戻しやすい状態にありますが、夜になるにつれてこの働きは徐々に低下していきます。
そのため、同じ内容の食事であっても、日中に摂った場合と、夜遅い時間に摂った場合とでは、血糖値の上がり方が異なります。
食事の時間が日によって大きく変わると、身体は血糖値を下げる働きのタイミングを一定に整えることが難しくなり、結果として血糖値スパイクが起こりやすい状態が続いてしまいます。正常値の範囲を保つためには、この体内時計に沿ったリズムが重要になります。
つまり、欠食も時間差食事も、いずれも「血糖値を正常値に保つための身体のリズムを乱してしまう」という点で共通しており、これが繰り返されることで、血糖値を下げる力が徐々に低下していく原因になるのです。血糖値スパイクという一時的な現象が積み重なることで、正常値から大きく離れた状態が続いてしまう点に注意が必要です。
血糖値を正常値に保つための工夫
それでは、忙しい毎日の中でも取り入れやすい、血糖値を正常値に保つための工夫をご紹介していきます!
工夫①:「何を食べるか」より前に「タンパク質+脂質」を一口入れる
朝食を食べる時間がない場合、おにぎりやパンで手軽に済ませるくらいなら、あえて「無糖プロテイン」「固ゆで卵」「ナッツ類」などに限定して少量口にすることをおすすめします。
糖質を摂らずにタンパク質と脂質を先行して摂取すると、血糖値を上げにくい形で小腸から「GLP-1(インクレチン)」などの消化管ホルモンの分泌を促すことができます。これにより、昼食時の急激な血糖値上昇をあらかじめ抑える「セカンドミール効果」が期待できます。
工夫②:食事時間のズレは「分割食(補食)」でコントロールする
仕事などで昼食が予定より遅くなりそうなときは、無理に一括で摂ろうとせず、「分割食」を取り入れてみてください。
元々食べる予定だった食事の一部(例えば小ぶりのチーズや無調整豆乳など)を本来の昼食時間帯に「補食」として摂っておくことで、長時間空腹が続くことによる「血糖値の急上昇」や「食後の重度な高血糖」を抑えやすくなります。
遅れた時間には残りの食事を摂ることで、体内時計の乱れを最小限にとどめられます。
工夫③:空腹後の食事は、野菜に加えて「良質な脂とタンパク質」を先に摂取
空腹時間が長くなった後は、単に野菜を食べるだけでは十分な抑制効果が得られないことがあります。医学的には、野菜(食物繊維)に加えて「脂質(オリーブオイルや魚油など)やタンパク質」を最初に摂ることが重要とされています。
脂質が十二指腸に達すると「コレシストキニン(CCK)」というホルモンが分泌され、胃の排泄運動(胃から腸へ食べ物を送るスピード)に強力なブレーキがかかります。
これにより、その後に摂る炭水化物がゆっくりと腸に運ばれ、急激な高血糖を防ぎやすくなります。
まとめ
ここまでお話ししてきたように、血糖値を正常値に保つためには、食事の内容だけでなく、食事を摂るタイミングそのものが重要な役割を果たしています。
朝食を抜く欠食や、食事の時間が不規則になる時間差食事は、いずれも血糖値スパイクを引き起こしやすくし、血糖値を下げる身体の力を少しずつ弱めてしまう原因になります。血糖値スパイクの積み重ねが、血糖値を下げる力の低下につながるという流れを、ぜひ覚えておいていただきたいと思います。
「忙しくて食事の時間がバラバラになりがち」「朝食を抜くことが多く、血糖値の検査値が引っかかっているのが気になっている 」という場合は、一人で抱え込まずに、まずは西新宿セルフライフ内科クリニックまでご相談ください。西新宿セルフライフ内科クリニックは、「すべての世代が安心して生活できる人生」の実現を目指し、日常に寄り添う医療を提供しています。
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治療の本当のゴールは、単に数値を改善することではありません。
仕事や家庭、趣味や大切な人との時間を、自分らしく前向きに楽しめる毎日を取り戻すこと。
そして、「ここに来てよかった」と少しでも安心して帰っていただくことです。
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西新宿セルフライフ内科クリニックは、そんな皆さまの”身近な相談窓口”でありたいと考えています。
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