西新宿セルフライフ内科クリニック

【医師が解説】脂質異常症と頭痛の意外な関係性とは?見逃してはいけない危険なサイン

【医師が解説】脂質異常症と頭痛の意外な関係性とは?見逃してはいけない危険なサイン

こんにちは。西新宿セルフライフ内科クリニック院長の橋本将吉(ハシモトマサヨシ)です。
皆さまは普段の生活で、なんとなく頭が重くなって仕事に集中できない・・・そんな経験はありませんか?
これまで内科医として診察を行う中でも、こうした頭痛に関するお悩みは、多くいただくご相談の一つです。

「年齢のせいか、寝ても頭の重苦しさが抜けない」
「いつも頭痛薬を持ち歩いて、なんとかその場をしのいでいる」

しかし、そうした患者様のお話を詳しく伺い、血液検査を行ってみると、実は「コレステロール値や中性脂肪の異常」が隠れているケースが少なくありません。この血液中の脂質バランスが乱れた状態のことを、医学的には「脂質異常症」と呼びます。

身体に痛みが起きない脂質異常症は、つい対策を後回しにしがちですが、実はあなたが今まさに悩んでいる頭痛の「隠れた原因」になっている可能性があります。
「血液の数値と頭痛に、一体どんな関係があるの?」と疑問に思うかもしれませんが、そのカギを握っているのが「血管の状態」です。
血液の中に余分な油分(コレステロールや中性脂肪)が溢れると、血管の壁に脂質がこびりつき、血管は少しずつ硬く、狭くなっていきます(いわゆる動脈硬化です)。
この血管の衰えが、脳や首まわりの血流を悪化させ、頭痛という症状を作り出してしまうのです。

脂質異常症は自覚症状がないことから「サイレントキラー」と呼ばれますが、もし今あなたに頭痛の症状があるなら、それは身体がまだ引き返せる段階で出してくれている「貴重なサイン」です。
今回は脂質異常症が原因で起こる頭痛の仕組みや、日常生活に潜むリスク、そして「今すぐ病院へ行くべき」危険なサインを詳しく解説します。
ぜひ最後までご覧ください!

なぜ脂質異常症で頭痛が起きるのか?2つの主な原因とは

初めに「脂質異常症」について解説します。
脂質異常症とは、血液中の悪玉コレステロール(LDL)や中性脂肪が多すぎたり、善玉コレステロール(HDL)が少なすぎたりする状態を指します。
この脂質異常症の状態が、どのようなメカニズムで頭痛という症状に繋がるのか、主な原因を2つに分けて詳しく見ていきましょう!

原因①:動脈硬化による「脳への血流不足」

血液中に余分な脂質が増えると、血管の壁にドロドロとした塊(プラーク)が溜まっていきます。これにより血管が狭く、硬くなる状態を「動脈硬化」と呼びます。

脳の血管や、首・肩まわりの太い血管でこの動脈硬化が進むと、脳へ送られる血液の巡りが悪くなってしまいます。
そもそも血液には「身体中の細胞へ酸素や栄養を届け、代わりに不要な老廃物を回収して回る」という命を支える重要な役割があります。
しかし、動脈硬化によって血管という「道路」が渋滞したり狭くなったりすると、必要な血液が十分に行き届かなくなってしまうのです。
その結果、脳の細胞や周囲の筋肉が深刻な酸素不足・栄養不足に陥ります。さらに、本来なら血液によってスムーズに回収されるはずの、痛みやコリを誘発する老廃物(乳酸など)がその場にどんどん溜まってしまうのです。

こうしてエネルギーが不足し、老廃物が溜まった筋肉は固まり、頭全体が締め付けられるような鈍い頭痛の症状が現れやすくなります。これが、脂質異常症の進行が原因で起こる頭痛の主なメカニズムです。

原因②:血管の柔軟性低下による「片頭痛の悪化」

脳の血管は、血液の流れる量を一定に保つために、ゴム管のように「広がったり縮んだり」する高い柔軟性を持っています。

しかし、脂質異常症によって血液中にあふれた余分な油分は、血管の最も内側にある薄い膜(内皮細胞)を傷つけ、血管を少しずつ硬く硬直させてしまいます。

このように血管が柔軟性を失って「過敏で不安定な状態」になっているときに、気圧の急激な変化や寝不足、疲労、ストレスといったきっかけが加わると、脳の血管はリバウンドを起こすように「急激かつ過度に」大きく広がってしまいます。

脳の血管のまわりには「三叉神経(さんさしんけい)」という痛みを感知するセンサーのような神経が、網の目のようにびっしりと巻き付いています。血管が急激に膨らむと、この神経をすぐ近くから強く圧迫し、刺激してしまうのです。

さらに、刺激された神経から「血管をさらに広げて炎症を起こす物質」が放出され、痛みのループが生まれます。その結果、心臓の拍動に合わせてズキズキ、ガンガンと激しく波打つような強い片頭痛の症状を引き起こしたり、頭痛が起こる頻度や痛みの強さが悪化したりする原因になります。

「脂質異常症」と「頭痛」に共通する生活習慣のリスクとは?

脂質異常症と頭痛は、それぞれ独立して発生しているように見えて、実は「共通する生活習慣の乱れ」が原因となって同時に引き起こされているケースが非常に多いのも特徴です。特に注意したいリスクは以下の2点です。

①水分不足による「ドロドロ血液」

 水分摂取が不足すると、血液の水分量が減って血液がドロドロになります。
もともと脂質異常症の脂質によって巡りが悪くなっている血液が、水分不足でさらにドロドロになると、脳の微小な血管をスムーズに通ることができなくなります。この血流の滞りが、頭痛の症状を招く直接的な原因となります。

②ストレスや睡眠不足による「自律神経の乱れ」 

過度なストレスや睡眠不足は、自律神経のバランスを大きく崩します。自律神経が乱れると、肝臓でのコレステロール代謝が悪化して脂質異常症を悪化させる原因になります。
同時に、自律神経の乱れは血管を急激に収縮・拡張させるため、それが神経を刺激して激しい頭痛の症状を誘発してしまうのです。
このように、日々の生活習慣の乱れは、脂質異常症の数値を悪化させる原因になると同時に、頭痛の原因にもなっています。
しかし、本当に危険なのは、これらの乱れた生活習慣を放置し、脂質異常症の悪化をそのままにしてしまうことです。 

【要注意】見逃してはいけない「危険な頭痛」のチェックリスト

脂質異常症を治療している方や、健康診断で脂質の数値を指摘されている方が最も警戒しなければならないのは「危険な頭痛」です。

脂質異常症によって脳の血管の動脈硬化が限界まで進むと、血管が詰まる「脳梗塞」や、血管が破れる「脳出血」といった命に関わる重大な病気を発症するリスクが跳ね上がります。もし、以下のような頭痛の症状が現れた場合は、単なる疲れやいつもの頭痛と自己判断して放置するのは禁物です。

🚨 今すぐ医療機関を受診すべき症状チェックリスト!

▢これまでに経験したことがないほどの、突然の激しい頭痛

▢頭痛と一緒に、手足のしびれや、片側の手足に力が入らない症状がある

▢ろれつが回らない、言葉がうまく出てこない、相手の言葉が理解できない

▢急に激しいめまいやふらつきが起き、まっすぐ歩けない

▢視野の半分が欠ける、物が二重に見えるなど、目に症状が出ている

▢数日〜数週間かけて、頭痛の頻度や痛みの強さが明らかに増している

これらの症状が1つでも当てはまっていたら、脳梗塞の初期症状や、その前兆である「一過性脳虚血発作(TIA)」の可能性が極めて高い危険なサインです。脂質異常症というベースがあるからこそ、血管のトラブルが起きている可能性を常に念頭に置き、早めに病院を受診してください。

最後に

ここまで脂質異常症と頭痛の関係性について詳しく解説してきました。最後に大切なポイントを振り返りましょう!

①脂質異常症が原因で起こる動脈硬化(血流不足)が、頭痛の症状を引き起こす

②血管の柔軟性が失われることで、ズキズキする片頭痛の原因にもなる

③水分不足やストレスといった生活習慣の乱れは、脂質異常症と頭痛の両方を悪化させる

④手足のしびれや激しい痛みを伴う頭痛症状は、脳梗塞などの重大な原因が疑われるため、早めに病院を受診

脂質異常症は、初期の段階では痛みも痒みもないため「サイレントキラー」と呼ばれています。
そのため、もしあなたが慢性的な頭痛を抱えているなら、それは傷ついた血管が「これ以上放置しないで!」と発している、身体からの重要なSOSサインかもしれません。

頭痛という今ある症状を和らげるためにも、そして将来の大きな病気を予防するためにも、まずは医療機関で脂質異常症の適切な治療を受け、血液の数値をコントロールしながら生活習慣の改善に取り組むことが大切です。

西新宿セルフライフ内科クリニックは、「すべての世代が安心して生活できる人生」の実現を目指し、日常に寄り添う医療を提供しています。

私たちが大切にしているのは、「把握・体験・納得」が1日で完結する医療です。

① 把握

まず大切なのは、「今の自分の状態を正しく知ること」です。

当院では、血液検査やX線検査をはじめとした7種類の検査を実施しており、最短10分で結果をご確認いただけます。

忙しい毎日の中でも、その日のうちにご自身の身体の状態を把握し、必要な対応につなげられる環境を整えています。

② 体験

医療を受ける時間そのものも、できるだけ負担の少ないものでありたいと考えています。

そのため当院では予約制を導入し、待ち時間を最小限に抑えています。

また、事前決済にも対応しているため、会計待ちの時間も短縮可能です。

「病院に行くのは大変」「時間がかかる」というストレスを減らし、無駄のないスムーズな医療体験を提供します。

③ 納得

患者様一人ひとりに、大切にしたい生活や価値観があります。

だからこそ当院では、「ただ治療を受ける」のではなく、ご自身が納得しながら選べる医療を大切にしています。

管理栄養士を中心とした医療チームが丁寧に対話を行い、生活背景や日々の過ごし方に合わせた治療設計を一緒に考えていきます。

治療の本当のゴールは、単に数値を改善することではありません。

仕事や家庭、趣味や大切な人との時間を、自分らしく前向きに楽しめる毎日を取り戻すこと。

そして、「ここに来てよかった」と少しでも安心して帰っていただくことです。

診察を終えてクリニックのドアを出るとき、来院前より少しだけ足取りが軽くなり、前向きな気持ちになれる。

西新宿セルフライフ内科クリニックは、そんな皆さまの“身近な相談窓口”でありたいと考えています。

ご予約はこちら