西新宿セルフライフ内科クリニック

【医師解説】血糖値が高いとどうなる?高血糖の原因と三大合併症のリスクとは

【医師解説】血糖値が高いとどうなる?高血糖の原因と三大合併症のリスクとは

こんにちは、西新宿セルフライフ内科クリニック院長の橋本将吉(ハシモトマサヨシ)です。
健康診断で血糖値の結果を見て「少し血糖値が高めだけど、自分は太っていないから大丈夫」「特にどこも痛くないし、体調が良いからまだ様子を見よう」と、そのまま放置していませんか?

実は、私たち日本人は遺伝的に、血糖値を下げる唯一のホルモンである「インスリン」の分泌能力が欧米の人と比べて約半分ほどしかありません。
そのため、見た目はそれほど太っていなくても、少しの食べすぎや運動不足、ストレスなどが原因で、あっという間に高血糖の体質や糖尿病へと進行しやすいという、とても繊細な身体をしています。
高血糖の初期段階における最も危険なポイントは、身体の中で異常が起きていても、痛みやだるさといった目立つ自覚症状がまったく現れないという点にあります。
この「何の症状もない」という状態こそが危険な落とし穴で、つい病院への相談や日々の対策を後回しにしてしまう大きな原因になっているのです。

しかし、自覚症状がないからといって放置してしまうと、身体の中では静かに血管の破壊という、取り返しのつかない悪化の原因が積み重なっていきます。
高血糖が原因で発症する三大合併症(神経障害・網膜症・腎症)をはじめ、全身に深刻なダメージが及ぶだけでなく、命に関わる重篤な病を併発する直接的な原因になることも分かっています。
健康診断の数値は、まさにあなたの身体が「これ以上悪くなる前に対策を始めて!」と発してくれた、無症状のなかに隠れた貴重なサインです。
まだ症状や、将来の三大合併症に繋がる兆候が出ていない今のうちから生活習慣を見直すことができれば、最悪の未来を未然に防ぐことができます。

今回は、ご自身の健康な毎日を守るために、高血糖が発症するメカニズムと、その先に潜む三大合併症などの危険なリスクについて詳しく解説していきます。ぜひ最後までご覧ください!

そもそも高血糖とは?知っておきたい基本知識

では、そもそも高血糖とは一体どのような状態なのでしょうか。

簡単に言うと、高血糖とは食事から摂った糖分(エネルギー)が血液中に溢れかえってしまい、血液中の糖分の濃度(血糖値)が基準よりもずっと高くなっている状態のことです。
通常、私たちが食事をすると一時的に血糖値が上がりますが、すい臓から「インスリン」というホルモンが出ることで、糖分は細胞の中へとスムーズに取り込まれ、エネルギーとして消費されます。
しかし、遺伝的な体質に加え、不摂生な食生活や運動不足が原因となってインスリンの効き目が悪くなると、糖分が細胞に吸収されず血液中に渋滞してしまいます。
これが高血糖の持続するメカニズムであり、糖尿病を引き起こす根本的な原因です。多くの人は「数値が高いだけで、身体に症状が出ていないなら、まだ病気とは言えないのでは?」と思ってしまいがちです。
確かに、初期の段階では、のどが渇く、尿の回数が増えるといった軽い症状が出る程度で、生活に支障はありません。
しかし、この無症状の期間にも、血液中の過剰な糖分はあなたの身体を確実に蝕んでいきます。身体に明らかな異常症状が現れてからでは、傷ついた組織を完全に元に戻すことは難しくなってしまいます。だからこそ、何の症状も感じていない「今の段階」で、血液がドロドロになっている原因を正しく突き止め、適切な対処を始めることが何よりも大切なのです。

なぜ高血糖が合併症を引き起こすのか?

このように、何の症状も感じていない「今の段階」であっても、身体の中では血管がドロドロの血液によって少しずつ蝕まれ続けています。
この高血糖の状態を治療せず放置していると、やがて全身のあちこちに深刻な病気がドミノ倒しのように発生します。これらを「高血糖の合併症」と呼びます。

では、なぜ「高血糖」の状態が続くと、全身にこれほど深刻なダメージが及んでしまうのでしょうか?その理由を解説していきます。

その最大の原因は、血管の傷つき(動脈硬化)にあります。
高血糖の血液を分かりやすくイメージするなら「常にベタベタとした砂糖水が血管の中を流れているような状態」です。
サラサラ流れるはずの血液がベタベタの砂糖水に変わってしまうと、血管の内側の壁は常に糖分によって攻撃され、傷つき、炎症を起こしてしまいます。さらに、ドロドロした血液は細い血管を簡単に詰まらせてしまいますし、太い血管をもガチガチに硬く(動脈硬化)させていく原因になります。

人間の身体は、頭から足の先まで無数の血管が張り巡らされることで成り立っています。
つまり、高血糖が慢性化するということは、全身の血管を24時間いつでもボロボロにする環境を作っているのと同じです。
最初は小さな血管から、やがては命を支える大きな血管へと破壊が広がっていき、最終的には全身の臓器に深刻な不調を発生させる最大の原因となってしまいます。

必ず知っておきたい「高血糖の三大合併症」とは?命に直結する大血管障害

血管の破壊が進むと、具体的にどのような病気が現れるのでしょうか。
高血糖によって引き起こされるリスクの中で、特に私たちが警戒しなければならない代表的な病気が「高血糖の三大合併症」です。

医療現場では、それぞれの頭文字をとって「し・め・じ」という分かりやすい言葉で覚えられています。

【し】神経障害(しんけいしょうがい)

三大合併症の中で、もっとも早い段階からトラブルが現れやすいのが「神経」です。 最初は、足の先や手の指がピリピリ・ジンジンと正座の後のように痺れたり、冷えを感じたりします。これが進行すると、今度は麻痺して「感覚が完全に鈍くなってしまう」のが怖いところです。

たとえば、靴の中に小さな石ころが入っていても気づかなかったり、お風呂のお湯が熱くても熱さを感じなくなったりします。そのため、足に大怪我や火傷(やけど)を負っても痛みに全く気づかず放置してしまい、気づいたときには傷口からバイ菌が入り込んで、足の組織が腐ってしまう「壊疽(えそ)」という恐ろしい事態に繋がります。最悪の場合、命を守るために「足を切断」しなければならなくなる大きな原因となります。

【め】網膜症(もうまくしょう) 

目の奥には、カメラのフィルムのような役割を果たす「網膜(もうまく)」という光を感じる薄い膜があり、ここには無数の細い血管が張り巡らされています。
高血糖が続くと、この目の血管がもろくなって破れ、あちこちで小さな出血を起こすようになります。
この「網膜症」は、かなり進行するまで「視力が落ちる」「目が痛む」といったハッキリとしたトラブルは現れません。しかし、自覚がないからと放置していると、ある日突然、目の奥で大きな大出血が起こり「昨日まで見えていたのに、突然目の前が真っ暗になって失明してしまう」という、人生を一変させてしまう直接的な原因になります。

【じ】腎症(じんしょう) 

腎臓(じんぞう)は、身体の中を流れる血液から余分な水分や老廃物(ゴミ)をろ過して、尿として外に排泄してくれる「巨大なフィルター」のような臓器です。このフィルターは、実は毛細血管という超極細の血管がキレイに折り畳まれて作られています。

高血糖によってこの血管のフィルターが目詰まりを起こしてボロボロになると、身体の中のゴミを外に捨てられなくなってしまいます。
腎臓は一度壊れてしまうと、二度と元の元気な状態には戻りません。
完全にフィルターが機能しなくなると、最終的には、病院の大きな機械とチューブで身体を繋ぎ、週に3回・1回4〜5時間もかけて自分の血液を丸ごとキレイに洗い流す「人工透析(じんこうとうせき)」という大変な治療を、一生涯続けなければならない生活に変わってしまいます。

これら「高血糖の三大合併症」は、主に細い血管が詰まることで起こりますが、高血糖の恐怖はこれだけにとどまりません。さらに太い血管が詰まることで、心臓や脳の血管が一瞬で機能停止する「心筋梗塞」や「脳卒中」といった、ある日突然、命を奪う大血管障害を引き起こす原因にもなります。これらはまさに、痛みのない高血糖が裏で糸を引いて起こす、最悪の症状と言えます。

まとめ:無症状の「今」から始める対策が、未来の健康を守ります

今回詳しく解説してきましたように、高血糖は初期の段階では目立つ自覚症状が一切ありません。
だからこそ「どこも悪くないから大丈夫」と放置されやすく、それが数年後に恐ろしい高血糖の三大合併症や、命に関わる大きな病気を引き起こす原因となってしまう病気です。
裏を返せば、健康診断で「血糖値が高い」と指摘をされ、まだ明確な悪化症状を何も感じていない「今の段階」こそが、将来の三大合併症を未然に防ぎ、これからの人生の健康を大きく左右する絶好のタイミングなのです。
身体に取り返しのつかない症状や、取り戻すことのできない症状が現れてから重い腰を上げるのではなく、無症状の今だからこそ、生活習慣の改善に前向きに取り組む価値があります。
「生活習慣を見直したいけれど、何から始めればいいか分からない」「自分の血糖値の本当の原因を詳しく調べてみたい」という方は、決して一人で悩まず、ぜひ一度当院へお気軽にご相談ください。

西新宿セルフライフ内科クリニックは、「すべての世代が安心して生活できる人生」の実現を目指し、日常に寄り添う医療を提供しています。

私たちが大切にしているのは、「把握・体験・納得」が1日で完結する医療です。

① 把握

まず大切なのは、「今の自分の状態を正しく知ること」です。

当院では、血液検査やX線検査をはじめとした7種類の検査を実施しており、最短10分で結果をご確認いただけます。

忙しい毎日の中でも、その日のうちにご自身の身体の状態を把握し、必要な対応につなげられる環境を整えています。

② 体験

医療を受ける時間そのものも、できるだけ負担の少ないものでありたいと考えています。

そのため当院では予約制を導入し、待ち時間を最小限に抑えています。

また、事前決済にも対応しているため、会計待ちの時間も短縮可能です。

「病院に行くのは大変」「時間がかかる」というストレスを減らし、無駄のないスムーズな医療体験を提供します。

③ 納得

患者様一人ひとりに、大切にしたい生活や価値観があります。

だからこそ当院では、「ただ治療を受ける」のではなく、ご自身が納得しながら選べる医療を大切にしています。

管理栄養士を中心とした医療チームが丁寧に対話を行い、生活背景や日々の過ごし方に合わせた治療設計を一緒に考えていきます。

治療の本当のゴールは、単に数値を改善することではありません。

仕事や家庭、趣味や大切な人との時間を、自分らしく前向きに楽しめる毎日を取り戻すこと。

そして、「ここに来てよかった」と少しでも安心して帰っていただくことです。

診察を終えてクリニックのドアを出るとき、来院前より少しだけ足取りが軽くなり、前向きな気持ちになれる。

西新宿セルフライフ内科クリニックは、そんな皆さまの“身近な相談窓口”でありたいと考えています。

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