こんにちは、西新宿セルフライフ内科クリニック院長の橋本将吉(ハシモトマサヨシ)です。
皆さまは、健康診断で「コレステロールが高いですね」と言われた経験はありませんか?
「コレステロールが高い」と指摘されても、身体に痛みや違和感があるわけではなく症状も出ていないので「まだ大丈夫だろう」とそのまま放置してしまいがちです。
実は、自覚症状がないことこそが、この病気の最も危険な点です。
健康診断で指摘されることの多い「コレステロール」ですが、実はその正体を正しく知る方は多くありません。
「数値が高い=悪」というイメージが先行しがちですが、コレステロール自体は私たちの身体になくてはならない大切な存在です。
今回は、コレステロールが身体の中で果たしている「役割」から、なぜ高コレステロールだと身体に深刻なダメージを与えるのかを、わかりやすく解説していきます。
コレステロールの意外な正体と役割
実は、コレステロール自体は私たちの身体にとって「悪者」ではありません。
問題なのは、そのバランスが崩れ、血液中の「数値」が異常を示す状態が続くことです。
まず知っておいていただきたいのは、コレステロールは生命維持に不可欠な「脂質」の一種であるということです。役割について、もう少し具体的に説明したいと思います。
①細胞の壁になる(細胞膜)
私たちの身体は約37兆個の細胞でできていますが、コレステロールはその一つひとつを包む「外壁」を支える補強材のような役割を果たしています。これがないと、細胞は形を保てずバラバラになってしまいます。
➁「元気の源」を作る(ホルモン)
コレステロールは、私たちの身体のリズムや機能を調整する「男性ホルモン」や「女性ホルモン」の主な原料です。
コレステロールが足りなくなると、肌がカサついたり、心身の活力が低下して元気がなくなったりする原因にもなります。
③「油ものの消化」を助ける(胆汁酸)
脂っこい食事を分解してくれる「胆汁酸(たんじゅうさん)」実はこの原料もコレステロールです。
お肉の脂や揚げ物などを食べた際、そのままでは粒が大きすぎて身体に吸収できません。そこで胆汁酸が小さな粒にバラバラにし効率よく分解できるように助けてくれます。
このように、コレステロールは大きな役割を果たしており、コレステロールがゼロになると人間は生きていけません。
コレステロールはゼロになればいいものではなく、多すぎず少なすぎずの「ちょうどいいバランス」が大切なのです。
そこで重要になるのが、よく耳にする「悪玉コレステロール」と「善玉コレステロール」の存在です。
次に、この2つのコレステロールには一体どのような違いがあるのか、詳しく見ていきましょう。
善玉と悪玉の違いとは?
まず、コレステロールは「油」であるため、そのままでは水分である血液に溶け込むことができません。
そのため、特殊なタンパク質と結合して「リポタンパク」というカプセルのような形になって血液中を移動します。
このカプセルの性質によって「悪玉」と「善玉」に分けられます。
「LDL(悪玉)コレステロール」とは?
「悪玉」と呼ばれるLDLは、肝臓で作られたコレステロールを全身の細胞へ運ぶ役割を持っています。これ自体は必要な働きですが、血液中の数値が増えすぎると、血管壁に入り込んで蓄積し、動脈硬化を進行させる原因となります。
「HDL(善玉)コレステロール」とは?
「善玉」と呼ばれるHDLは、全身の細胞や血管壁に余った古いコレステロールを回収し、肝臓へ戻す役割があります。
血管内を掃除してくれる「お掃除隊」のような存在です。そのため、善玉は数値が低いことが問題視されます。
高コレステロール血症の診断では、この「悪玉(LDL)が多い」か、あるいは「善玉(HDL)が少ない」かのバランスが非常に重要です。
では、実際にどのくらいの数値が「注意が必要なレベル」なのでしょうか。
一般的な診断に用いられる管理目標数値の目安をまとめてみました。
| 項目 | 数値の判定 | 状態 |
| LDLコレステロール | 140mg/dL以上 | 高LDLコレステロール血症 |
| HDLコレステロール | 40mg/dL未満 | 低HDLコレステロール血症 |
| トリグリセライド(中性脂肪) | 150mg/dL以上 | 高トリグリセライド血症 |
この数値はあくまで「一つの目安」です。
糖尿病や高血圧などの持病がある方は、より一人ひとりに合わせた細やかな管理が大切になります。
数値だけを見て不安にならず、まずはご自身の今の状態を主治医と一緒に確認してみましょう。
なぜ「高コレステロール」は危険なのか?
皆さまは「脂質異常症」という言葉を聞いたことはありますか?
脂質異常症は、血液中の脂質のバランスが崩れた状態を指しますが、その中でも特にコレステロール値が基準よりも高い状態を「高コレステロール血症」と呼びます。
「数値が高いだけで、どこも痛くないから大丈夫」と思われるかもしれません。
しかし、血液中のコレステロールが過剰になると、血管には目に見えないダメージが刻一刻と蓄積されていきます。
本来、健康な血管はゴムホースのように弾力があり、その内側もツルツルとしていて血液がスムーズに流れています。
ところが、高コレステロール状態が続くと、あふれ出した悪玉コレステロール(LDL)が血管の壁に入り込み、そこで酸化してドロドロした油の塊(プラーク)を作り上げてしまいます。
これがいわゆる「動脈硬化」の始まりです。
動脈硬化が進むと、血管はまるで古い水道管のように厚く硬くなり、血液の通り道はどんどん狭くなってしまいます。
自覚症状がないまま、血管がいつ破れたり詰まったりしてもおかしくない、非常に危険な状態へと進んでしまうのです。
「無症状」という最大の恐怖
ここで重要なのが、高コレステロール血症であっても、身体に痛みや違和感といった「症状」がほとんど出ないという点です。
高血圧であれば頭痛や肩こり、糖尿病であれば喉の渇きなどの症状を感じることがありますが、脂質代謝の異常には自覚できる症状がありません。
「どこも痛くないから大丈夫」と放置している間に、血管の壁には着々とドロドロした塊であるプラークが溜まっていきます。
そしてある日突然、プラークが破裂して血栓(血の塊)ができ、血管を完全に塞いでしまうのです。
これが心筋梗塞や脳梗塞の正体です。
これらの病気が発症してからでは、元の健康な状態に戻ることは困難です。
だからこそ、何の症状もない段階で「数値」をコントロールし予防することが、大切な予防になります。
最後に
高コレステロール血症は、目立った症状がないまま血管を蝕んでいきます。
だからこそ「数値が高いだけだから」と、放置してしまうのが一番の危険です。
もし検診の結果で数値に異常が見られたら、症状が出ていなくてもまずは一度医療機関へご相談ください。
高コレステロール血症は、適切な管理によってコントロールが可能な疾患です。
無症状のうちに手を打つこと。それが、あなたの未来を守る方法です。
西新宿セルフライフ内科クリニックは、「すべての世代が安心して生活できる人生」の実現を目指し、日常に寄り添う医療を提供しています。
私たちが大切にしているのは、「把握・体験・納得」が1日で完結する医療です。
① 把握
まず大切なのは、「今の自分の状態を正しく知ること」です。
当院では、血液検査やX線検査をはじめとした7種類の検査を実施しており、最短10分で結果をご確認いただけます。
忙しい毎日の中でも、その日のうちにご自身の体の状態を把握し、必要な対応につなげられる環境を整えています。
② 体験
医療を受ける時間そのものも、できるだけ負担の少ないものでありたいと考えています。
そのため当院では予約制を導入し、待ち時間を最小限に抑えています。
また、事前決済にも対応しているため、会計待ちの時間も短縮可能です。
「病院に行くのは大変」「時間がかかる」というストレスを減らし、無駄のないスムーズな医療体験を提供します。
③ 納得
患者様一人ひとりに、大切にしたい生活や価値観があります。
だからこそ当院では、「ただ治療を受ける」のではなく、ご自身が納得しながら選べる医療を大切にしています。
管理栄養士を中心とした医療チームが丁寧に対話を行い、生活背景や日々の過ごし方に合わせた治療設計を一緒に考えていきます。
治療の本当のゴールは、単に数値を改善することではありません。
仕事や家庭、趣味や大切な人との時間を、自分らしく前向きに楽しめる毎日を取り戻すこと。
そして、「ここに来てよかった」と少しでも安心して帰っていただくことです。
診察を終えてクリニックのドアを出るとき、来院前より少しだけ足取りが軽くなり、前向きな気持ちになれる。
西新宿セルフライフ内科クリニックは、そんな皆さまの“身近な相談窓口”でありたいと考えています。
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