
こんにちは、西新宿セルフライフ内科クリニック院長の橋本将吉(ハシモトマサヨシ)です。
最近、診察をする中でこんな声を耳にします。
「布団に入ってもなかなか眠れない」
「夜中に何度も目が覚めてしまい、朝から身体が重い」
皆さまは、眠れない原因を「仕事のストレス」や「精神的な疲れ」と思い込み、アロマを焚いたり、リラックスできる音楽を聴いたりして、なんとか心の緊張をほぐそうとしていませんか?
もしかすると、そのアプローチは根本的な解決から遠ざかっているかもしれません!近年の医療研究において、慢性的な睡眠不足や不眠症の裏には、目に見えない身体のSOS、すなわち「血管の病」が隠されていることが明らかになってきました。「ただの寝不足」と放置していると、自覚のないまま身体の中の血管が傷つき、重大な症状を引き起こす原因になりかねません。
今回は、不眠症と糖尿病の意外な関係性を紐解いていきたいと思います!
そもそも不眠症とは?
そもそも不眠症とは、健康を維持するために必要な睡眠が量・質ともに不足し、それによって日中に強い眠気、倦怠感、集中力の低下、頭痛といったさまざまな症状が現れる状態を指します。
「何時間眠れないと不眠症」という明確な時間の決まりはありません。睡眠の適切な長さは個人差が大きく、日中に元気に活動できているのであれば、たとえ5時間睡眠であっても問題はないです。重要なのは「眠れないことによって、日中の生活につらい症状が出ているか」という点です。
では、なぜ一見関係のないように思われる糖尿病という病気が、深刻な不眠症の原因と関わりあっているのでしょうか?その意外な関係と、体内で起こる具体的な症状について詳しく見ていきたいと思います。
糖尿病が睡眠を妨げる?意外な関係性とは
糖尿病とは、血液中の「ブドウ糖(血糖)」が慢性的に高い状態になる病気です。血糖値を下げるホルモン(インスリン)の量が不足したり、働きが悪くなったりすることで起こります。放置すると全身の血管や神経が傷ついてしまう恐れがあります。
こちらを踏まえた上で、糖尿病と不眠症との関係を見ていきましょう。
①高血糖による「夜間頻尿」と「激しい渇き」
糖尿病が不眠を招く最も分かりやすい原因が、高血糖が引き起こす体内の水分パニックです。
血液中の糖分が異常に増える高血糖の症状が起きると、身体は「このままだと危険だから、糖を薄めて外に捨てよう!」と必死になります。その結果、以下の2つの状況が繰り返し夜中に発生し、不眠症を悪化させます。
■喉が異常に渇く
血液中の糖度が高くなると、身体は濃度を下げるために細胞から水分を奪い、血液を薄めようとします。これにより細胞が脱水状態に陥るため、脳が危険信号を出し、いくら飲んでも足りないほどの喉の渇きを覚えます。結果として、就寝前や夜中に大量の水分を摂取せざるを得なくなり、これが糖尿病の典型的な初期症状となります。
■夜間頻尿
身体が処理しきれなくなった過剰な糖は、尿に混じって体外へ排出されます。
このとき、糖がスポンジのように水分を一緒に引き込んでしまうため、尿の量が増えてしまいます。日中の尿の量の増加だけでなく、本来なら排尿が抑えられるはずの夜間であっても、激しい尿意に襲われることになり、何度も目が覚めてしまいます。
深い睡眠の途中で何度も強制終了させられるため、脳が十分に休まらず、不眠症へとつながる直接的な原因となります。
➁血管のダメージが招く「末梢神経障害」
糖尿病は「血管がボロボロになる病気」です。ドロドロの高血糖が続くと微小な血管が詰まり、神経に栄養がいかなくなります。
神経障害の症状が進むと、夜ベッドに入って静かになったとき、以下のような不快な症状が襲ってきます。
・足の裏がジンジン、ピリピリ痛む
・足の先がほてって熱く感じる、または逆に冷え切る
・虫が這っているようなムズムズ感がある
この「痛み」や「違和感」という神経の症状のせいで、心はリラックスしようとしても身体が興奮状態になってしまい、不眠症に拍車をかける原因になるのです。
③自律神経の麻痺による「睡眠リズムの崩壊」
糖尿病による「自律神経障害」の症状も、不眠症を誘発する大きな引き金です。
自律神経とは、呼吸、心拍、体温など生命維持に不可欠な身体の機能を24時間体制で調節している神経のことを言います。
また、自律神経は、活動する時や緊張・ストレスを感じる時に優位になる「交感神経」と休息する時やリラックスしている時に優位になる「副交感神経」の2つに分かれています。人間は本来、夜になるとリラックスモードの「副交感神経」に切り替わり、体温や血圧が下がって眠くなります。しかし、糖尿病によって自律神経がダメージを受けると、この切り替えスイッチができなくなってしまいます。
夜になっても戦闘モードの「交感神経」が働き続けてしまうため、身体は興奮状態のままになり、眠れない原因を作ります。
最後に
不眠は単に「明日がつらい」という一時的な問題に留まりません。
睡眠の質を見直し、正しくアプローチすることは、糖尿病をはじめとする「血管の病」を予防・改善するための第一歩となります。
もし、ご自身が慢性的な睡眠の悩みを抱え、不眠症かもしれないと感じているなら、まずは以下のステップを意識してみてください。
■生活リズムの改善
自律神経を整えて血糖値の急上昇を抑えるために、 朝日を浴びて体内時計をリセットし、規則正しい食事を心がける。
体内時計が狂うと自律神経が乱れ、血糖値のコントロールにも悪影響を及ぼします。
生活リズムを整えることが 糖尿病の予防となり、不眠症の改善につながります。
■医療機関への相談
不眠の背景にある重大な疾患を見逃さないために、 単なる睡眠不足や一時的な症状と放置せず、医療機関を受診し、糖尿病の隠れた原因がないか、血糖値や血管の状態をチェックする。
不眠の裏に隠された本当の原因に気づき、早期に症状への対策を講じること。それこそが、未来の健康を守るための最大の鍵です。
西新宿セルフライフ内科クリニックは、「すべての世代が安心して生活できる人生」の実現を目指し、日常に寄り添う医療を提供しています。
私たちが大切にしているのは、「把握・体験・納得」が1日で完結する医療です。
① 把握
まず大切なのは、「今の自分の状態を正しく知ること」です。
当院では、血液検査やX線検査をはじめとした7種類の検査を実施しており、最短10分で結果をご確認いただけます。
忙しい毎日の中でも、その日のうちにご自身の身体の状態を把握し、必要な対応につなげられる環境を整えています。
② 体験
医療を受ける時間そのものも、できるだけ負担の少ないものでありたいと考えています。
そのため当院では予約制を導入し、待ち時間を最小限に抑えています。
また、事前決済にも対応しているため、会計待ちの時間も短縮可能です。
「病院に行くのは大変」「時間がかかる」というストレスを減らし、無駄のないスムーズな医療体験を提供します。
③ 納得
患者様一人ひとりに、大切にしたい生活や価値観があります。
だからこそ当院では、「ただ治療を受ける」のではなく、ご自身が納得しながら選べる医療を大切にしています。
管理栄養士を中心とした医療チームが丁寧に対話を行い、生活背景や日々の過ごし方に合わせた治療設計を一緒に考えていきます。
治療の本当のゴールは、単に数値を改善することではありません。
仕事や家庭、趣味や大切な人との時間を、自分らしく前向きに楽しめる毎日を取り戻すこと。
そして、「ここに来てよかった」と少しでも安心して帰っていただくことです。
診察を終えてクリニックのドアを出るとき、来院前より少しだけ足取りが軽くなり、前向きな気持ちになれる。
西新宿セルフライフ内科クリニックは、そんな皆さまの“身近な相談窓口”でありたいと考えています。
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