
こんにちは、西新宿セルフライフ内科クリニック院長の橋本将吉(ハシモトマサヨシ)です。
皆さまは日々の生活のなかで「ちょっと身体がむくみやすいな」「最近どうも疲れが取れにくいな」と感じることはありませんか?
年齢のせい、あるいは日々の忙しさのせいにしてしまいがちなこれらの不調ですが、実は身体の中に溜まった老廃物をリセットする「腎臓(じんぞう)」の機能低下が関係しているかもしれません。
背中側の腰のあたりに左右一つずつある腎臓は、日々私たちの身体を健やかに保つために働き続けています。
それだけに、健康診断の診断結果を見て「腎臓の数値が悪いと言われたけれど、どこも痛くないし、症状がないし、具体的にどんなことがいけないのか?」と疑問に感じている方はとても多いのではないでしょうか。
実は、腎臓の病気が本当に危険なのは、目立った自覚症状がないまま静かに進行し、全身のあらゆる場所に重大な病気、いわゆる「合併症」を引き起こすからです。
今回は、なぜ腎臓が悪化すると「全身」に様々な症状や不調が出てしまうのか、その詳しい仕組みや、命に関わる警戒すべき合併症とはどのようなものかについて分かりやすく解説します。ぜひ最後までご覧ください!
なぜ腎臓が悪くなると「全身」に不調が出るのか?
多くの方は「腎臓は尿を作るだけの場所」と思われているかもしれません。
しかし、腎臓の本来の役割とは、24時間体制で全身の血液をキレイに掃除し続ける「巨大なフィルター」のような存在です。
このフィルターが正常に働くことで、身体の中の不要な老廃物や、余分な塩分・水分が尿として身体の外へ適切に排出されます。
逆に言えば、このフィルターの機能が徐々に落ちてしまう病気、すなわち「慢性腎臓病」が進行すると、本来なら捨てられるはずのドロドロになった血液や毒素が全身の血管をめぐることになってしまいます。
そして、この状態がさらに悪化し、腎臓の働きが長期にわたって著しく低下してしまった段階を「慢性腎不全」と呼びます。
この慢性腎不全とは、一度失われた腎臓の機能が元に戻らなくなり、体内の老廃物を自力で排出したり、水分や塩分のバランスを適切にキープしたりすることが難しくなった深刻な状態のことです。
このように、慢性腎不全によって血液の汚れが全身へと運ばれてしまうことこそが、あらゆる臓器にダメージを与える大きな原因となります。
心臓や脳、骨、血液そのものにいたるまで、一見すると腎臓とは関係がなさそうな場所にまで重い症状や二次的な病気が現れるのは、すべてこの「全身の血液の汚れ」が原因なのです。
初期には自覚症状が著しく乏しいため「異変に気づいたときには慢性腎臓病から慢性腎不全へとかなり進行し、全身の血管がボロボロになっていた」というケースも少なくありません。
一見すると関係のなさそうな全身の臓器へと、腎臓の機能低下による悪影響が一気に波及していくのは、まさにこうした血液の汚れが身体に蓄積していくためです。
最も警戒すべき慢性腎臓病の合併症とは?
慢性腎臓病が進行し、慢性腎不全へと深刻化していく段階では、特に警戒しなければならない「三大合併症」が存在します。
では、慢性腎臓病が悪化した結果、私たちの身体には具体的にどのような合併症が現れるのでしょうか。
ここからは、その合併症とは一体どのようなものなのか、それぞれの仕組みや体に現れる症状の変化について詳しく解説します。
① 最も命に関わる「心臓・血管の病気(心筋梗塞や心不全)」
慢性腎臓病の患者様が、最も命を落とす危険性が高い合併症とは、実は腎臓そのものの悪化ではなく「心臓や血管の病気」です。
一見関係なさそうな二つの臓器ですが、実は「血管」という1本のレールでつながっており、お互いの健康状態がダイレクトに影響し合う関係にあります。
腎臓のフィルター機能が落ちると、本来捨てられるはずの「余分な塩分や水分」が血液の中に溜まっていきます。
イメージするなら、身体の中をめぐる血液の量が過剰に増え、水分で血管がパンパンに膨れ上がったホースのような状態です。
このとき、血管の壁には常に強い圧力がかかり続けるため、深刻な高血圧の原因になります。
さらに、心臓はこの大量の血液を強い力で無理やり送り出さなければならないため、常に大きな負担がかかり続けることになり、やがて心臓のポンプ機能が弱まる「心不全」を引き起こします。
また、高い圧力を受け続けた血管は傷つき、血液中の老廃物(ゴミ)がこびりつくことで、血管が硬く狭くなる「動脈硬化」が急速に進行します。
その結果、ある日突然、限界を迎えた血管が詰まったり破れたりして、心筋梗塞や脳卒中といった、一瞬で命を脅かす致命的な症状の引き金となってしまうのです。
「どこも痛くないから大丈夫」と放置することとは、心臓と血管への負担を限界まで引き延ばしてしまうことと同じです。
目立った症状がない今の段階から、徹底的な血圧コントロールや適切なケアを行うことこそが、未来の命を守る確実な予防策になります。
② 強いだるさを生む「腎性貧血(じんせいひんけつ)」
一般的に、貧血の原因といえば「鉄分不足」を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、腎臓が弱ることで起こる貧血とは、全く別の仕組みで発生します。
実は腎臓は、骨に向かって「赤血球(血液の成分)を新しく作りなさい」と命令を出す、大切なホルモン(エリスロポエチン)を分泌しています。
このエリスロポエチンとは、血液の工場である骨を動かすための「血液づくりのスイッチ」のようなものです。
しかし、慢性腎臓病になると、このスイッチであるホルモンが十分に作られなくなってしまいます。その結果、工場に材料(鉄分)がいくらあっても製品(赤血球)を作れなくなってしまい、重い貧血の症状に襲われるのです。
体中に酸素を運ぶ赤血球が圧倒的に不足するため「いくら休んでも抜けない異常な疲労感」や「階段を上るときの激しい息切れ」といった、日常生活を阻害する深刻な症状が慢性的に付きまとうようになります。
③ 骨がもろくなっていく「骨代謝異常」
腎臓が担っている重要な役割のもう一つとは、食事から摂ったカルシウムを骨に定着させるために必要な「ビタミンD」を、体内で使える形(活性型)に変化させることです。
しかし、慢性腎臓病によってこの働きが遮断されてしまうと、腸からカルシウムがほとんど吸収されなくなってしまいます。
すると身体は、血液中のカルシウム濃度を維持するために「自分自身の骨」を溶かして補おうとし始めてしまうのです。
これが原因となって骨がスカスカになり、ちょっとしたつまずきで骨折してしまうような、もろい状態へと症状が進んでしまいます。
さらに、骨から溶け出したカルシウムが血管の壁にこびりつくと、先ほど解説した動脈硬化をさらに悪化させるという悪循環の原因にもなります。
まとめ:沈黙の臓器だからこそ、症状がないうちに対策を
ここまで詳しく解説してきましたように、慢性腎臓病が引き起こす合併症とは、単に尿が出にくくなることだけではありません。全身の命に関わる重い病気の原因を、次々と作り出してしまうことこそが慢性腎臓病の最も気をつけなければならない特徴です。
心臓や血管の病気を防ぐためには、表面に分かりやすい症状が出ていない今の段階から、血圧管理や食生活の改善、そして定期的な検査を行うことが必要不可欠です。
「健康診断の数値が少し悪かったけれど、体調に変化がないから大丈夫」と放置してしまうこととは、身体の中で静かに進む合併症の引き金を引いたままにすることと同じです。
不調の根本的な原因を早期に見つけ、未来の大きな病気を未然に防ぐためにも、もし何か気になる症状があるなら、 ぜひ一度当クリニックへご相談ください。
西新宿セルフライフ内科クリニックは、「すべての世代が安心して生活できる人生」の実現を目指し、日常に寄り添う医療を提供しています。
私たちが大切にしているのは、「把握・体験・納得」が1日で完結する医療です。
① 把握
まず大切なのは、「今の自分の状態を正しく知ること」です。
当院では、血液検査やX線検査をはじめとした7種類の検査を実施しており、最短10分で結果をご確認いただけます。
忙しい毎日の中でも、その日のうちにご自身の身体の状態を把握し、必要な対応につなげられる環境を整えています。
② 体験
医療を受ける時間そのものも、できるだけ負担の少ないものでありたいと考えています。
そのため当院では予約制を導入し、待ち時間を最小限に抑えています。
また、事前決済にも対応しているため、会計待ちの時間も短縮可能です。
「病院に行くのは大変」「時間がかかる」というストレスを減らし、無駄のないスムーズな医療体験を提供します。
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患者様一人ひとりに、大切にしたい生活や価値観があります。
だからこそ当院では、「ただ治療を受ける」のではなく、ご自身が納得しながら選べる医療を大切にしています。
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治療の本当のゴールは、単に数値を改善することではありません。
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そして、「ここに来てよかった」と少しでも安心して帰っていただくことです。
診察を終えてクリニックのドアを出るとき、来院前より少しだけ足取りが軽くなり、前向きな気持ちになれる。
西新宿セルフライフ内科クリニックは、そんな皆さまの“身近な相談窓口”でありたいと考えています。
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