
こんにちは、西新宿セルフライフ内科クリニック院長の橋本将吉(ハシモトマサヨシ)です。
8月に入り、取引先との暑気払いや、同僚との飲み会、久しぶりの同窓会など、夜の会食が増えたという方も多いのではないでしょうか。
日々の診察では、こうした夜のひとときを大切にされている患者様に、数多くお会いしています。だからこそ西新宿セルフライフ内科クリニックでは、そうした大切な時間を無理に我慢させたり切り詰めたりしたくありません 。
ただ、そうした夜の会食が増える時期は、糖尿病の原因となる血糖値の乱れを招きやすくなります。
「昼間は気をつけているつもりなのに、健康診断の数値がなかなか改善しない」というご相談も、この時期になると特に増えてきます。じっくりお話を伺っていくと、糖尿病のリスクを高める原因は、日中の食事よりも、夜の飲み会や食事、そして睡眠の質に隠れていることが少なくありません。だるさや眠気といった何気ない症状の背景に、こうした原因が潜んでいるケースも多く見られます。
そこで今回は、糖尿病を引き起こす「夜の習慣」と血糖値の関係、そしてご自身の生活を大切にしながら無理なく取り入れられる、ちょっとした工夫について詳しくご紹介します。ぜひ最後までご覧ください!
夜に血糖値が乱れてしまう原因とは?
まずは、なぜ「夜」という時間帯が血糖値に影響しやすいのか、その理由からお話ししていきます。
血糖値のコントロールには、実は「体内時計」が深く関わっています。
私たちの身体には、朝・昼・夜で異なる働き方をする体内時計が備わっており、血糖値を下げる「インスリン」というホルモンの効き方も、時間帯によって変化することが分かっています。
具体的には、朝から日中にかけては、身体がこれから活動するためのエネルギーを必要とする時間帯であるため、インスリンの働きが活発になり、食事で摂った糖質を効率よく処理できるようになっています。
しかし、夜になり、身体が休息に向けて準備を始める時間帯になると、このインスリンの働きは徐々に低下していきます。
そのため、同じ量・同じ内容の食事を摂ったとしても、日中に食べたときと比べて、夜に食べたときのほうが血糖値は上がりやすく、また下がりにくいことが分かっています。
つまり、夜遅い時間の飲食は、もともと血糖値が上がりやすいタイミングと重なってしまっているのです。
この状態が繰り返されることが、将来的な糖尿病の発症につながる原因のひとつになります。
ここに、暑気払いや飲み会、夕食時間の遅れといった、夜の習慣が加わることで、血糖値はさらに乱れやすくなってしまうのです。
それでは、糖尿病のリスクを高める「夜の習慣」について、具体的に3つご紹介します。
糖尿病リスクを高める夜の習慣とその原因

原因① 暑気払い・飲み会でのアルコールと高カロリーな食事
暑気払いや飲み会の席では、アルコールを摂る機会が増えます。アルコール自体は血糖値を一時的に下げる作用がありますが、飲んだ後の食欲を強く刺激するため、揚げ物やラーメン、ご飯ものといった高カロリー・高糖質のメニューを、つい追加したくなってしまうものです。
こうした高カロリー・高糖質の食事を夜遅い時間に食べてしまうと、先ほどお伝えした通り、夜はもともとインスリンの働きが低下している時間帯であるため、血糖値への負担はより大きくなってしまいます。この組み合わせも、糖尿病を引き起こす原因のひとつです。このタイミングを知っておくだけでも、身体との付き合い方は少しずつ変わっていくはずです。
原因② 残業や付き合いによる「夕食の時間帯の遅れ」
働く人にとって、残業や取引先との会食などにより、夕食の時間がどうしても遅くなってしまうことは珍しくありません。夕食が22時、23時といった遅い時間になると、活動量の少ない夜間に大量の糖質を摂ることになり、血糖値が高い状態のまま就寝することになってしまいます。
寝ている間は身体を動かして糖を消費する機会がないため、日中と同じ食事内容であっても、夜に食べるだけで血糖値への負担は変わってきます。こうした食事のタイミングの積み重ねも、糖尿病の発症につながる原因のひとつです。
原因③ 暑さによる寝不足・睡眠の質の低下
熱帯夜が続くこの時期は、寝苦しさから睡眠不足に陥ったり、眠りが浅くなったりしやすい季節でもあります。
睡眠不足の状態が続くと、血糖値を下げるインスリンの働きが低下するだけでなく、食欲を高めるホルモン(グレリン)の分泌が増え、食欲を抑えるホルモン(レプチン)の分泌が減ってしまうことが分かっています。
その結果、「夜遅くまで飲み会が続き、寝不足のまま出社し、翌日も甘いものや炭水化物を欲してしまう」という悪循環に陥りやすくなりますが、これは意志の弱さによるものではなく、睡眠不足によって起こる身体の自然な反応です。この睡眠不足も、糖尿病のリスクを高める見過ごせない原因のひとつです。
今の生活に無理なく取り入れられる「ちょっとした工夫」
西新宿セルフライフ内科クリニックでは、食事や飲み会を制限することよりも、今の生活を大切にしながら、できることを少しだけ加えていくことをお伝えしています。
だるさや眠気といった症状を我慢するのではなく、原因に合わせた小さな工夫で和らげていくことが大切です。
工夫①飲み会では、シメの前に一品
シメのラーメンやご飯ものを無理に我慢する必要はありません。
ポイントは「食べる順番」です。炭水化物よりも先に、枝豆やお浸し、冷奴といった食物繊維やたんぱく質を含む一品を選んでいただくだけで、腸での糖質の吸収スピードがゆるやかになり、血糖値の急上昇(血糖値スパイク)を抑えやすくなります。
同じものを同じ量食べるとしても、「何から食べるか」という順番を変えるだけで、身体への負担の感じ方は大きく変わってきます。
工夫②夕食が遅くなる日は、品数はそのままに、少しだけ工夫を
炭水化物を我慢するのではなく、野菜やたんぱく質のおかずを一品プラスしてから食べ始めることをおすすめしています。
たんぱく質や食物繊維を先に摂ることで、その後に食べる炭水化物の消化・吸収がゆるやかになり、血糖値の上昇をなだらかにする効果が期待できます。
特に、夜はインスリンの働きが低下している時間帯のため、この「食べる順番」の工夫は、日中以上に効果を発揮しやすいタイミングだといえます。
工夫③熱帯夜は、いつもの習慣に「水分補給」をプラス
エアコンの使用に加えて、就寝前にコップ一杯の水を飲む習慣をプラスしてみましょう!
睡眠中は、汗や呼吸によって思っている以上に体内の水分が失われています。
軽度の脱水状態は血液の粘度を高め、寝苦しさや眠りの浅さにつながるだけでなく、自律神経のバランスを乱す一因にもなります。
就寝前の水分補給は、こうした寝苦しさによる睡眠の質の低下を和らげ、翌日の血糖値コントロールにも良い影響を与える、小さな一歩になります。
最後に
暑気払いや飲み会、花火大会や夏祭りの帰りに一杯…夏ならではの楽しみが増える8月は、大切な人との時間を存分に味わえる季節でもあります。西新宿セルフライフ内科クリニックは、そうした時間を無理に制限していただきたいわけではありません。ただ、夜の過ごし方や睡眠の質が血糖値にどう影響するのかを知り、いつもの生活に少しだけ工夫を足していただくことで、だるさや眠気を防ぎながら、夏ならではの時間を楽しみつつ、糖尿病を予防する一歩を踏み出すことができます。
「飲み会が続いていて、健康診断の数値が心配」「睡眠不足や食後の眠気、だるさが続いていて、その原因を知りたい」という方は、どうぞお気軽に、まずはご自身の身体の状態や睡眠の質を正しく知ることから始めてみませんか?
西新宿セルフライフ内科クリニックは、「すべての世代が安心して生活できる人生」の実現を目指し、日常に寄り添う医療を提供しています。
私たちが大切にしているのは、「把握・体験・納得」が1日で完結する医療です。
① 把握
まず大切なのは、「今の自分の状態を正しく知ること」です。
当院では、血液検査やX線検査をはじめとした7種類の検査を実施しており、最短10分で結果をご確認いただけます。
忙しい毎日の中でも、その日のうちにご自身の身体の状態を把握し、必要な対応につなげられる環境を整えています。
② 体験
医療を受ける時間そのものも、できるだけ負担の少ないものでありたいと考えています。
そのため当院では予約制を導入し、待ち時間を最小限に抑えています。
また、事前決済にも対応しているため、会計待ちの時間も短縮可能です。
「病院に行くのは大変」「時間がかかる」というストレスを減らし、無駄のないスムーズな医療体験を提供します。
③ 納得
患者様一人ひとりに、大切にしたい生活や価値観があります。
だからこそ当院では、「ただ治療を受ける」のではなく、ご自身が納得しながら選べる医療を大切にしています。
管理栄養士を中心とした医療チームが丁寧に対話を行い、生活背景や日々の過ごし方に合わせた治療設計を一緒に考えていきます。
治療の本当のゴールは、単に数値を改善することではありません。
仕事や家庭、趣味や大切な人との時間を、自分らしく前向きに楽しめる毎日を取り戻すこと。
そして、「ここに来てよかった」と少しでも安心して帰っていただくことです。
診察を終えてクリニックのドアを出るとき、来院前より少しだけ足取りが軽くなり、前向きな気持ちになれる。
西新宿セルフライフ内科クリニックは、そんな皆さまの“身近な相談窓口”でありたいと考えています。
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