はじめまして。西新宿セルフライフ内科クリニック管理栄養士の森です。
本日は私の自己紹介をさせていただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
私が管理栄養士を目指したきっかけ
“料理”との出会い
高校2年生の頃に料理の面白さに魅了されました。
料理を始めた理由は、母子家庭だったこと。
母はフルタイムで仕事をしていました。料理が苦手でしたので、毎日大変そうな思いをしながら、私のために食事を用意してくれている姿を見ているうちに、少しでも母の力になれればと考えるようになりました。
「お母さん!今日から私が料理をするから!!」
ある日突然料理を始めたのです。
朝食、お弁当、夕食すべてを手作りするようになりました。
高校の帰りにはスーパーに立ち寄り、メニューを考えながら食材を買っていました。
制服を着ている高校生が毎日たくさんの食材を買っているのですから当然目立ちます。
スーパーのレジ担当の方と仲良くなり、「今日はどんなもの作るの〜?」と声をかけてもらったり、「昨日こんなの作ったらとっても美味しかったんです♪」と会話をすることが当時の私の楽しみでした。
次第に料理の腕も上がり、母から「これすごく美味しい!」と褒めてもらえることが増え、どんどん自信につながっていきました。
当時はインターネットが今ほど普及していなかったので、図書館に行ってレシピ本を借りたり、スーパーにあるレシピカードを持ち帰ったり、料理番組を見たりなど毎日熱心に研究していました。自分だけのレシピノートを作っていたことは今でも良い思い出です。
「食で人を幸せにします!」
高校では理系科目を選択し、生物と化学が特に好きでしたので、「料理を学問として学んでみたいなぁ」と漠然と考えるようになりました。
ある日、担任の先生から給付型奨学金を紹介してもらいました。進学を希望する大学を2つ選択して出願しなければならず、「とりあえず食にまつわることが学べたらいいかな」と考え、名古屋大学農学部とお茶の水女子大学生活科学部を選びました。
愛知県から1人で上京し、奨学金のための面接を受けました。
「あなたの将来の夢は何ですか?」
「私は食で人を幸せにします!!」
ずらっと並んだ凄そうな雰囲気の面接官の方々の前で、高校2年生の私は堂々と宣言。
料理を始めた時もそうですが、根拠のない自信だけは一丁前だったなぁと今になって感じています。
宣言したからにはやるしかない!受験勉強に励み、お茶の水女子大学に進学しました。
管理栄養士としての働き方を模索する日々
管理栄養士課程は必修科目が多く、医学、生物学、物理学、化学など幅広く勉強しました。特に好きだったのは有機化学と微生物学。目に見えないものが見える世界が当時は好きでした。
勉強は好きでしたが、正直なところ管理栄養士としての働き方のイメージは湧きませんでした。病院、学校給食、一般企業など就職先は様々ありますが、管理栄養士として社会にどう関わっていきたいかという具体的なイメージを持つことができず、卒業と同時に管理栄養士免許を取得したは良いものの、実際に管理栄養士としての仕事に就くことはありませんでした。
「資格持っているのにもったいなくない?」
ある日、当時勤務していた会社の同僚に言われました。
毎日仕事にやりがいを感じていたので転職を考えたことはありませんでした。でも急にそんなことを言われ、ふとこんな考えが頭をよぎりました。
「確かに…まだ若いうちにとりあえずやってみるか!」
この根拠のない自信と勢いはどこから出てくるのでしょうか。
なんとなく興味のあった精神科での求人を見つけ応募し、初めて管理栄養士としての仕事をスタートしました。
いよいよ管理栄養士としての仕事が始まる
“相談業務”との出会い
精神科では診察前相談業務に従事していました。服薬によって体重が増加した患者さんに食事のアドバイスをおこなっていました。
でも実は元々は人とのコミュニケーションが好きなタイプではなく、先ほどの高校2年生のエピソードからもわかる通り、1つのことに集中して自分1人で静かに取り組むタイプでした。
それでも毎日相談業務にあたっているうちに、対話の奥深さと面白さに魅了されていきました。
上手に話すことよりも、まず相手に興味を持つこと。
何に困り、どんな未来を望んでいるのかを知ろうとすること。
また、尊敬する医師から言われた言葉を今でも大切にしています。
人の気持ちはわからない。だからこそ面白い。スキルではなくその人を想う気持ちとその場で感じた自分の感覚を大切にしなさい。
これが現在の私の相談スタイルになっています。
内科での栄養相談の始まり
2年間の精神科勤務の後、内科に転向。生活習慣病の患者さんへの栄養相談を始めました。
しかし、内科での勤務経験はゼロ、先輩もいない状態からのスタートでした。
一般的に内科での栄養指導というと、食品交換表を用いたものがスタンダードですが、大学での講義で「私でもわかりにくいものを患者さんがわかるんだろうか」という違和感がありました。それなら、もっとわかりやすい独自の方法でやってみよう!と考え、精神科勤務で学んだ「生活リズム」と「食事バランス」をベースにした栄養相談を開始しました。
大好きな栄養相談の仕事を開始したわけですから、かなり意気込んでいました。しかし現実はそうも甘くはありません。医師が患者さんに栄養相談を勧めると、「食事制限されたくない」「健康的な生活は自分でできるので大丈夫です」などといった想定外の反応が返ってくるわけです。2年ほどは思うようにいかないことも多く、心が折れかけたことは幾度となくありましたが、「栄養相談が大好き!」という気持ちだけが私の救いでした。
今でも大切にしている患者さんからの言葉
ある日、栄養相談の患者さんが医師にこんな話をしていました。
「先生あのね、食事のことなんて調べればわかるのよ。でもね、あの子と話していると元気になれるの。それだけで健康になれる気がするのよ」
偶然耳にしたその言葉に、私は涙が出そうになりました。
その時気づいたのです。私が伝えたいことは「健康になることは楽しい」という感覚なのだと。
食べることは本来楽しいものなのに、正解を求めすぎて不安になることも多いと思います。
対話を重ねることで自分の身体についての理解を深め、自分にあった方法を一緒に見つけ、「これでいいんだ」と自分の感覚を信じられるように自信をつけていくこと。それが私の栄養相談です。
“好きなものを上手に食べる”って?
内科での栄養相談を専門にして今年で7年目になります。現在は「行動栄養学」「栄養疫学」を深く勉強しています。学べば学ぶほど面白い学問に魅了されています。
1つの栄養素を切り取るのではなく、食を多角的かつ俯瞰的に見て、それを食行動に結びつけて考えます。少しマニアックな学問ですが、それをいかにわかりやすく、患者さんの生活に寄り添う形にできるかを日々考えています。
ダイエットとは”正しく食べること”であり、痩せるための食事や食べないことを良しとするものではありません。だからこそ患者さんの食への価値観を大切にして、どうすれば好きなものを上手に食べることができるのかを、対話を重ねて一緒に考えていけたらと思っています。
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