
こんにちは、西新宿セルフライフ内科クリニック院長の橋本将吉(ハシモトマサヨシ)です。
7月に入り、蒸し蒸しとした暑さが続くようになりましたね。 この時期「身体がだるい」「しっかり寝ても疲れが取れない」と来院される方がとても増えています。
「今年も夏バテかな」と見過ごしがちですが、実はその不調、気づかないうちに「高血糖」が進んでいるサインかもしれません。夏バテと高血糖は、身体に現れる症状がとてもよく似ているため、見逃されやすいことをご存じでしょうか?
【夏バテ?それとも高血糖?チェックリスト】
▢しっかり寝ても、朝から身体が重く疲れが取れない
▢水分をいくら飲んでも、すぐにまた喉が渇く
▢最近、急にトイレ(尿)の回数や量が増えた
▢食欲が出ず、麺類や甘いアイスばかり食べてしまう
▢食後に急な強い眠気に襲われたり、頭がボーッとしたりする
2つ以上当てはまるものがあれば、単なる夏バテではなく血糖値が乱れている可能性があります。
さらに、熱中症対策のスポーツドリンクや甘いジュースが、知らず知らずのうちに血糖値を急上昇させていることも少なくありません。
放っておくと糖代謝が乱れ、さらに体調を崩す悪循環につながります。
だからこそ、原因を正しく知って血糖値をコントロールすることが、夏を元気に乗り切る大切なポイントになります!
今回は、なぜ夏に血糖値が上がりやすいのか、そして健やかに過ごすための正しいセルフケアについて詳しく解説します。ぜひ最後までご覧ください!
それ、本当に夏バテ?実は気づきにくい「夏の高血糖」とは
「夏に血糖値が上がりやすくなる」と聞いても、あまりピンとこない方のほうがきっと多いかと思います。
おそらく多くの方は「夏は汗をかくし、食欲も落ちるから、むしろ血糖値は下がるんじゃない?」と思われるかもしれません。
しかし実は、夏こそが1年の中で最も「無自覚な高血糖」に陥りやすい季節なのです。
その背景には、知らず知らずのうちに体内の糖代謝(血糖値をコントロールする働き)を乱してしまう、夏ならではの「3つの原因」があります。
一体、私たちの何気ない習慣にどのようなリスクが潜んでいるのでしょうか? その原因を詳しく紐解いていきましょう!
① 間違った水分補給
夏に高血糖が起きやすくなる1つ目の原因は、毎日の「水分補給の選び方」です。
熱中症対策として、スポーツドリンクや冷たいジュース、炭酸飲料を手に取る機会が増える季節ですが、これらの飲み物には想像以上に多くの糖分が含まれています。
例えば、市販のスポーツドリンク500ml(1本)には、角砂糖約6〜8個分(約24〜32g)の糖分が含まれています。
さらに、缶コーヒーや果汁ジュース、炭酸飲料になると、500mlあたり角砂糖10個分以上(約40〜50g)に相当するものも珍しくありません。
「水分補給のつもり」で1日に何本も飲んでいると、知らず知らずのうちに大量の糖分を摂取してしまっていることになります。
さらに、液体に溶けた糖分はご飯やパンなどの固形物と違い、体内への吸収スピードが格段に速いという特徴があります。そのため、甘い飲み物を飲むたびに血糖値が一気に急上昇しやすくなります。
血糖値が急上昇すると、今度は身体がそれを下げようとインスリンを大量に分泌します。
その結果、血糖値が今度は急激に下がりすぎてしまいます。この急上昇と急降下の繰り返しが「血糖値スパイク」と呼ばれる状態です。
この乱高下が起きると「食後なのに急に強い眠気やだるさに襲われる」「さっき飲んだばかりなのにまたすぐ喉が渇く」といった症状が現れます。喉が渇くたびにまた甘い飲み物を手にしてしまい、この悪循環が続くことで慢性的なだるさがいつまでも抜けない状態に陥ってしまうのです。
② 夏特有の食事の偏り
2つ目の高血糖が起こりやすくなる原因は、夏にありがちな「食事の偏り」です。
暑さで胃腸がバテてくると、どうしても、そうめん、うどん、冷やし中華といった、喉を通る簡単なメニューを選びがちになりますよね。
しかし、これらはほぼ全てが「炭水化物(糖質)」のかたまりです。
おかずを合わせずに単品で一気に食べると、ダイレクトに血糖値を急上昇させてしまいます。 本来なら、血糖値の上昇を緩やかにしてくれる「タンパク質(お肉や魚、卵)」や「食物繊維(野菜や海藻)」が不足してしまうことも、食後の高血糖をさらに悪化させる原因になります。
③ エアコンによる「自律神経の乱れ」
夏に高血糖が起きやすくなる3つ目の原因は、夏ならではの身体的な「気候ストレス」です。
連日のように続く猛暑の屋外と、キンキンに冷えた室内を行き来することによって、身体には「激しい温度差」による負担がかかります。さらに、寝苦しい熱帯夜が続くことで「睡眠不足」に陥ったり、「睡眠の質」が低下したりしてしまいます。
これらは私たちが思っている以上に、身体にとって非常に強いストレスになります。
人間の身体は、このような強いストレスを感じると、それに対抗しようとして心身を緊張状態にする「交感神経」を強制的に優位にさせてしまいます。その結果、心と身体をリラックスさせる神経とのバランスが崩れ、いわゆる「自律神経の乱れ」を引き起こしてしまいます。
実は、この交感神経が活発になりすぎて緊張状態が続いてしまうと、体内では血糖値を下げる唯一のホルモンである「インスリン」の働きを阻害するストレスホルモン(コルチゾールなど) が分泌されてしまいます。
これにより、インスリンの効き目が悪くなってしまい(インスリン抵抗性)、食事から摂った糖を細胞がうまくエネルギーとして吸収できなくなってしまうのです。
こうして行き場を失った糖が血液中に溢れてしまうため、結果として「高血糖状態」を作り出す大きな原因になってしまいます。
血糖値を上げずに夏を乗り切る!4つの正しい「脱・夏バテ」習慣
では、水分補給も熱中症対策も行いながら、同時に血糖値も守るためにはどうすればいいのでしょうか?
次に、今日からすぐに取り入れられる具体的な対策を4つご紹介していきます!
対策①:日常の水分補給は「水」か「麦茶」を選ぶ
夏バテや熱中症の対策としてスポーツドリンクが必要になるのは「炎天下で大量に汗をかいたとき」や「激しい運動をするとき」です。
エアコンの効いた室内で過ごすときなど、普段の水分補給には、糖分の入っていない水や麦茶を選ぶのが一番の高血糖対策になります。
特に麦茶は、汗と一緒に失われがちなミネラルもしっかり補給できるので、血糖値を上げずに脱水を防いでくれる、夏バテ対策にぴったりの水分補給になります。
対策②:そうめんやうどんには「ネバネバ・タンパク質」をちょい足し
そうめんやうどんといった炭水化物だけの食事は、身体に吸収されるスピードが早いため、食後の高血糖を招く大きな原因になります。
この原因を解消するために「単品だけで済ませない対策」を取り入れてみてください。
例えば、オクラ、めかぶ、納豆などの「ネバネバ食材」です。
これらに含まれる水溶性食物繊維は、腸の中で糖質を優しく包み込み、吸収のスピードをゆっくりにしてくれる働きがあります。
さらに、糖をエネルギーに変えるのを助けてくれるビタミンB1が豊富な豚肉や、卵などのタンパク質をプラスすると、夏バテ予防と高血糖のコントロールを同時に対策することができます。
対策③:食べる順番を意識する「ベジタブルファースト」
食事のときの「食べる順番」を少し意識するだけでも、夏バテで弱った身体でも、糖の吸収を穏やかにすることができます。
まずは、食物繊維が豊富な野菜や、先ほどお話ししたネバネバ食材から食べるようにしてみましょう。
次に、お肉や魚などのタンパク質。最後に、そうめんやご飯などの炭水化物を食べる、という順番です。あらかじめ食物繊維やタンパク質を胃腸に届けておくことで、小腸での糖の吸収がゆっくりになり、高血糖の原因となる血糖値の急激な乱高下を防ぐ対策になります。
対策④:適切なエアコン使用と、涼しい時間帯の軽いストレッチ・ウォーキング
身体のストレスを和らげて自律神経を整えるためには、まず夜の睡眠をしっかり取ることが何よりも重要です。
熱帯夜は無理をせずエアコンを適切に使って、身体がしっかり休める環境を作ることが大切です。
また、夕方などの涼しい時間帯や、食後30分〜1時間ほど経ってから軽いストレッチやウォーキングをするのも効果的です。身体を動かすと、筋肉が血液中の糖をエネルギーとして上手に消費してくれます。これは、お薬に頼りすぎず、身体本来の力で血糖値を安定させるための、とても身体に優しいアプローチになります。
最後に
夏の体調不良は、単なる暑さによる「夏バテ」だけでなく、日々の食生活や水分補給の乱れからくる「高血糖」が、実は深く関係していることも少なくありません。
だからこそ「飲む水分を水や麦茶に変えてみる」「食事の最初にまず野菜を一口食べてみる」といった、小さな対策の積み重ねが、大切な血管を守り、夏を元気に乗り切るための大きな力になってくれます。
もし「自分のこのだるさは夏バテなのか、それとも血糖値の乱れなのか分からない」「食事の工夫をしてみたけれど、体調がすっきりしない」というときは、どうぞ一人で抱え込まずに、当クリニックへご相談ください。
西新宿セルフライフ内科クリニックは、「すべての世代が安心して生活できる人生」の実現を目指し、日常に寄り添う医療を提供しています。
私たちが大切にしているのは、「把握・体験・納得」が1日で完結する医療です。
① 把握
まず大切なのは、「今の自分の状態を正しく知ること」です。
当院では、血液検査やX線検査をはじめとした7種類の検査を実施しており、最短10分で結果をご確認いただけます。
忙しい毎日の中でも、その日のうちにご自身の身体の状態を把握し、必要な対応につなげられる環境を整えています。
② 体験
医療を受ける時間そのものも、できるだけ負担の少ないものでありたいと考えています。
そのため当院では予約制を導入し、待ち時間を最小限に抑えています。
また、事前決済にも対応しているため、会計待ちの時間も短縮可能です。
「病院に行くのは大変」「時間がかかる」というストレスを減らし、無駄のないスムーズな医療体験を提供します。
③ 納得
患者様一人ひとりに、大切にしたい生活や価値観があります。
だからこそ当院では、「ただ治療を受ける」のではなく、ご自身が納得しながら選べる医療を大切にしています。
管理栄養士を中心とした医療チームが丁寧に対話を行い、生活背景や日々の過ごし方に合わせた治療設計を一緒に考えていきます。
治療の本当のゴールは、単に数値を改善することではありません。
仕事や家庭、趣味や大切な人との時間を、自分らしく前向きに楽しめる毎日を取り戻すこと。
そして、「ここに来てよかった」と少しでも安心して帰っていただくことです。
診察を終えてクリニックのドアを出るとき、来院前より少しだけ足取りが軽くなり、前向きな気持ちになれる。
西新宿セルフライフ内科クリニックは、そんな皆さまの“身近な相談窓口”でありたいと考えています。
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